アウェイ セレッソ大阪観戦記




その瞬間、アウェイエリアは凍りつく

眼下には7日前にピカスタで見た光景と

同じものが広がる。


懸命に守り続けたアドバンテージ1点。

またしてもそれを試合終了寸前に失う。


うつむく男性サポーター

今にも雨が降り出しそうな空と

おなじ顔の女性サポーター。

鎮まり返り、静寂が支配した1分間。

・・・・・

・・・・・

・・・・・


試合は立ち上がりの開始早々の10分に

柿谷に被弾。


勝つなら1-0と割り切っていたサポーターの

プランは早々に崩れた。


少なくとも1点。

勝利を得るには2点、

「あの」セレッソから奪わねばならない。


それは気が遠くなる作業におもえた。


逆に「9試合勝ちなし」

という恐怖との戦いを強いられた。




しかし、懸命の応援が通じたか

失点直後から徐々に讃岐の反撃が始まる。

そして、ついには

あのセレッソの堅牢な守備陣から

2点を奪う。



馬場が同点弾を叩き込み、

航大コーチがヘッドでボールを押し込む。

逆転。



この時点で奇跡に近い心境。

これまでの苦労が報われ、

一つのドラマチックな伝説が加わることを

サッカーの神様に全員で懸命に祈った。



第四審判は「ロスタイム4分」を表示。

「長い…」いう感想とともに

戦う時間は最後の切れ端を迎える。


祈る。叫ぶ。

もはやこれしかできない。


しかし、

その悪魔が演出したのような瞬間は

綺麗なスローモーションで展開し

左サイドからゴール・ファーに放物線を描き

放たれたかと思うと

そこにいた桜色の戦士が

渾身のスイングで

ボールをカマタマーレゴールに突き刺す。


空間を引き裂く18000人の大歓声。

いや何か爆破されたような振動。



この瞬間、

私は

ここまでの奮戦すべてが水疱に帰し

又、意地悪な女神様に翻弄される運命を

呪った。

冒頭部分はこの直後のアウェイエリアの風景。



この時、私の時計は5時52分を指していた。

ロスタイム突入直後の90分経過時に

チラリと見た腕時計は5時50分を指していた。


「あと2分…ない……」声に出る。


しかし、アウェイエリアの誰かが叫ぶ。

「まだだ、終わってない。時間はまだ…ある!!」

それに応じるように

「相手は10人だ。セレッソの足も止まりかけてる」



そこには王者セレッソに対する

気後れ

コンプレックス

恐怖はない。

ここまで堂々とたたかってきたのだ。

そして王者を追い詰めた。

その思いがアウェイエリアを

強く、逞しく、ふてぶてしくした。


最後の2分に

最後の

乾坤一擲の一撃を期待しても

いいではないか!!…と。



CLが冷静にサポ全体の呼吸を整え、

キックオフと同時に大合唱。

「戦え漢達」を繰り返す。

多分…この選曲だったとおもう。(笑)



セレッソは気落ちした讃岐の間隙をつき

さらなる攻撃圧力を強める。

彼らのテンションは獲物を仕留める、

まさにオオカミのそれである。

このオオカミはその空腹を

勝ち点1では満たせない。



結果、

残りほぼない時間は

セレッソの攻撃に費やされ

我らの手の中には何も残らない事も覚悟した。




その猛攻の最中

目をつぶりそうなセレッソ決定機の刹那、

弾き出されたボールが讃岐選手の足元へ。


最後の瞬間、カマタマーレはボールを保持し

前を向いた。


誰かがつぶやく

「カウンター……」

そして叫ぶ

「いけぇぇぇえええ!!」


もう、だれがだれか

ボールがだれが保持しているか

全く記憶にない。

ボールは一回タッチ割ったかリスタートしたか…


そんな事も記憶にない。


ただ、讃岐のアタッカーが

アウェイエリアめがけて殺到してくる。


懸命に叫ぶ。


選手が、あのセレッソ選手を

最強のクラブの戦士をなぎ倒す様に前進してくる。

あらっぽくはある。

しかし、強い。


もうゴール前

だれが運んできたのかすら

もう私にはわからなかった。



息が苦しい。




その瞬間

だれかが叫んだ

「西!! ……!」




次の瞬間視界が揺れて

大きな爆風が駆け抜けた。



気がつけばハイタッチや抱きつく歓喜のなか

ふと凪の水面の様なエリアに流がされてきて

たたずむ自分に気づく。


はじめてだ

私はタオルマフラーで顔を押さえていた。

46歳がリアル世界で泣かされる事はない。



しかし、

しかし、

この目から溢れるものは汗ではなかろう。


勝利の瀬戸の花嫁

シュラシュシュシュ

何も覚えていない。

ただただ、泣き笑いの中年は

意味不明の咆哮を続けていたようである。




カマタマーレのブログたくさんあります!!

色々な角度からカマタマーレが語られてます。

ぜひのぞいてみてくださいね!!










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コメント

あの2-2の後は・・・

私のイメージではセレッソの圧力が弱まったように感じたのだが、やっぱり相手の猛攻の中一瞬のカウンターだったんでしょうか? 再確認してないし、ワタシ自身もよく覚えていません(^^;

何にしても、野球で言うところの「サヨナラ勝ち」だったことは間違いないようです。現地応援お疲れさまでした。

No title

もの凄い一戦でした。
感動、興奮、絶叫、落胆、涙
90分のあいだに色々な事が
ありました。
人間ドラマをみた長居での一日。
そんなドラマを生で観えた事が、
そんなドラマに参加出来た事が
とても誇らしい我が家です。
今日も同点にされたロスタイムの
あの場面。途切れなかったチャントに
讃岐サポーターの凄さを感じました。
本当に、本当にお疲れ様でした。

お疲れ様でした!

現地観戦の後にオンデマンド観戦しました(笑)。

おかげで あたしは未だに情緒不安定です(笑)。

ゴールシーンを思い出してはニヤけてしまい、オンデマンドで観た航大の表情を思い出しては涙ぐみ、ハグにハイタッチに何故かスクラムさえ組んだ試合終了直後を思い出し、フワッフワしています。

昨日はチームもスタッフもサポーターも一丸となって掴んだ感が半端なかったですね!

一丸となることこそが旋風の原動力なのかもしれませんね!

No title

お疲れ様でした!!
隣で応援していてラインダンス終了後がくおさんが真っ白に燃え尽きていた姿、忘れられません。それ程サポ達も完全燃焼でしたね。

私、試合後姫路で参加してる他SNSのオフ会(飲み会)に参加したのですが試合後も冷めない興奮と高揚感と空腹で乾杯の生中一杯で脚に来るほど酔っぱらってしまいました。

ただこの一杯は生涯一番の美味さでした。

次節京都戦は参戦できませんが勝利の念はしっかり届け愛と思います。

Re: あの2-2の後は・・・

あの瞬間防いだ!!こぼれた!!フリーで前向けた!!しか記憶ないです。
しかも追いつかれた側である以上、再度勝ち越しに行った。
相手は攻撃圧力を強めた分、深く讃岐神内にいてさらにスタミナがなく帰陣がかなわない。

そのあたりが一瞬「弱まった」という表現がまさにしっくりくる
心理的にも戦術的にも「カウンター」かと・・・

「サヨナラ・カウンター」ですな!!。

またコメントくださいね

Re: ウルトラライトSの父さま

いや~同感です。
何と濃密な時間であったことか・・・
一方で・・・「え・・もう後半30分・・・??」と思ったほど時間の流れが速かったり・・・
まさに異次元ワールド
そしてその後の15分がドラマティツク!!
色々なシーンがスローモーションであったり
フラッシュバックであったり
いきなり電気が落ちた舞台になったり・・・

多分あの近辺だけ時空がねじ曲がっていたに違いありません。
そんなドラマの一部とはいえサポーターという役で参加できたことは
私も誇りに思います。

諦めないサポーター達と
今度は丸亀ピカラスタジアムであの感動を再び起こしたいですね!!

水曜日よろしくお願いいたします。

ではでは・・・
コメントありがとうございました~~~



現地応援お疲れ様でした!祖父母の法事で参戦出来ませんでしたが、友達からの速報に驚きました💦凄すぎる!
ハイライトを何回も見て涙ぐみ、がくおさんのブログ見ては涙がでました😭記念すべきJ2 100試合目!ほんと感動です😍京都戦、セレッソ戦に行けなかった分、精一杯応援したいと思います✌️

Re: GAMEさま

お世辞でなくお礼を申し上げます。
あの劣勢のハーフタイム・・・
偶然ですがGAMEさんのツイートを見ました。
そして戦う気力を回復しました。

同じ場所にいるのにSNSを介していることが不思議ですが(笑)
GAMEさんが言うなら間違いない。
少なくとも自分の感想より正確なはず・・・

特に
「セレッソはうまく言ってない・・故にあちらの方がストレスを抱えているはず」
・・・というくだりはその後の私の応援総てポジティブな自信あるものにしました(笑)

「できてる出来てる!!自信持って!!」
「効いてる効いてる!!セレッソの方がしんどいよ!!!」
「ナイスチャレンジ!!自信持って続けよう!!」

そしてそれはあの時のアウェイエリア全体の雰囲気だったと思います。
多分何人もの人があのツイートに励まされあるいは確信を得たのかもしれません。

あのツイートは心折れそうなアウェイ遠征隊全体を蘇らせ
更には戦う事への「檄」であり、反撃の勇気を与えてくれました。

色々な奇跡が積み重なっての勝利かもしれませんが
まちがいなくGAMEさんおつぶやきもその要因の一つだと思います。

少なくとも私的には応援隊を蘇らせた超ファインプレー!!(笑)
本当にありがとうございました。

あの日の旋風は一人のつぶやきから始まったのかもしれません
土曜日お疲れ様でした
また水曜日よろしくお願いいたします~~~

Re: やぎちゃんさんへ

お読みいただきありがとうございました。
またエネルギー送電ありがとうございました。
ちゃんとみんなの『パワー』と届いてましたよぉ~~(笑)

すさまじい経験をしました。
けど本当にうれしかったです。
今度は丸亀で同じ経験をみんなでしましょう!!

次はみなさんが主役です!!!

京都は強い
平日でお客さん少ない(泣)
いつものみなさんのパワーで
カマタマーレを支えましょうね!!

Re: めっと様

先日は同席させていただきありがとうございます。
スカパーではメットさんが写れば自動的に私も移るので
留守の家族は探しやすかったみたいです(笑)

そうですね~~あんなに燃え尽きたことはなかったです。
多分カマタマーレ観戦歴の中ではガイナーレ・パルセイロと並ぶ死闘・感激でした。
そして互角の戦いでなく、絶望的な戦いになる覚悟から一転死闘となり
より真っ白でした(笑)

もうすぐ水曜日
次節ですね

今週もよろしくお願いいたします。
ではでは・・・
コメントありがとうございました。

No title

言ったとおりになったのがびっくりぽん、嬉しいものの、あんな激しい、そして素晴らしい試合・映画のような激勝に、果たしてリアルワールドなのか、とまだ余韻がありますね。

それはともかく、撮影中、先制されて、同点にされても不思議と”負ける気はせんかった”のですが、でも先週の水戸戦でも”負ける気はせん”かったので、油断は禁物よ、とさいごに笛が鳴るまでは何が起きるかワカランよ、と身を引き締めながらいつもよりも長く時間を長く感じてました。
アディショナルタイム4分の表示を望遠レンズで見たときには「超長えーよ」と更に思いはしたものの、でも一瞬うちのラインダンスの絵図面をアタマの中で想像して、少し動いて準備しようか、と考えた矢先、向こう側のスタンドがどよめいて揺れたときには「マジかよ」と思いましたが、”その次”があるとは!
アシストした木島選手を追ったため、西選手のシュートの瞬間は見てません(汗)
ただ、ゴール後の彼にはなんとか反応はでき、喜ぶ姿をどアップでフレームに収めはして、カメラマン部屋でうちの広報氏に「次のトップ画像はコレやろ」とカメラの小さな液晶を見せて胸を張ったものの、帰宅してPCの大きな画面で見直すとブレてました・・・・・(><)

でも、ほんとに楽しかった。
いままでで一番スタンドとチームとわれわれが一緒になった、そんな一体感を感じたなにわの黄昏時でした。
アモーレ・カマタマーレ(^^)

Re: タヌキおとうと様

コメントありがとうございます。

いや~~
まさに夢心地・・・素晴らしい体験でした。

しかし・・・

しかし・・・

まさかその夢から72時間で目覚めさせられるとは・・・(笑)
昨日の敗戦は・・・なんか・・
一気に夢から覚めたどころか「寝てたら突然プールに落ちた!!」
・・・それぐらいのもんですねぇ・・(笑)

まぁ「これからも浮かれず精進せいよ!!!」という神様のお達しでしょうか??

けれど負け試合でも内容はどんどん面白くなっているような気がするんです・・・
これも進化!!

いつも快勝の後、ずっこけるような気がしますが
それも成長の証、成長痛だと割り切ることといたします。

すぐ次の試合きますしね。
しかし山形は遠い~~~



いつも大変なお仕事ありがとうございます。
いつも公式HPにある写真見てドキドキしています。

これからも楽しみにしています。


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2013年6月30日以前のブログはこちらです
とあるサポーターへの追憶~カマタマーレサポーター日記~


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小学生では水泳を習ってました。水泳の脚力アップにサッカーを習いましたがむしろサッカーの魅力に取りつかれました。しかし小学校5年生からのスタートはハンデでした。伸び盛りのゴールデンエイジにまだサッカーをはじめていないこと。インターネットなどがなく、今ほど理論的な指導はなく、スクールなどは充実していなかったことなど。何よりその才能はサッカーの神様に愛されているとは到底言い難いものだったこと(泣)。選手としてはMF、DF最後はゴールキーパーとして15歳の試合を最後に(中学総体時)に引退しました。

月日は流れ・・・

その後もサッカーは好きで代表戦やJリーグを中心にサッカーを見ていました。トッププレーヤーのため息が出るほどの美しいプレーを見るたび、自身の才能のなさを嘆くこともありました。なぜサッカーをすることにおいて、サッカーの女神は私を愛してくれなかったのか?(同じ名前なのに鹿島の柴崎君は愛されているようです・・・笑)その答えは40歳を過ぎた時に明らかになる出来事がありました。わが郷土にJリーグを目指して闘い始めたサッカーチームが現れたのです。女神様は競技する才能を私に与えなかった。しかし、それと引き換えに「サッカーを愛する才能」をふんだんに授けてくれたたことに気が付きました。そしてその才能を充分発揮できる宝物も与えてくれました。今、私の才能・・・サッカーを愛する才能・・・のすべては一つのチームに注がれています。そのチームの名前はわが郷土から初めて誕生しようとしているプロサッカーチーム・・・「カマタマーレ讃岐」。このチームとともに神様が与えてくれたミッションを果たすべくすすむ大冒険をブログにつづりたいと思います(笑)

よろしくお願いいたします

(=゚ω゚)ノ


このブログタイトルについて

初めてカマタマーレの試合を観戦した時に目にした古参サポーターさんたちの情熱。とても感動したのを覚えています。それ以後、彼らの熱い思いをいつまでも振り返れるよう、そして自分自身が忘れないようにこのタイトルをつけました。

飛行士業

しかし、モデルとなった原作「とある飛空士への追憶」のようにさわやかなブログには程遠く「暑苦しく、無秩序に取り乱した文章」を書き散らかされております。ご容赦ください。ちなみに筆者イメージも原作とは程遠く「飛空士」というより「低牛」のほうがイメージに合致します(笑)

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